住宅手当(家賃補助)が手厚い企業ランキングTOP10!福利厚生が充実している大手企業も紹介

住宅手当/家賃補助が手厚い大手企業ランキング

住宅手当や家賃補助がたくさんもらえる企業はどこ?

福利厚生が充実している企業に入社したい

住宅手当がなくても一人暮らしはできるものなの?

就職活動を進めながら将来について考えるなかで、生活に関するさまざまな不安を抱えている就活生も多いはずです。

在学中は仕送りをもらいながら生活している人も多いですが、社会に出ればそうはいきません。

この記事では、住宅手当が手厚い企業や一人暮らしにかかる生活費の相場、福利厚生が充実している企業に入社するためのコツなどを解説していくので、企業選びの参考にしてください。

住宅手当/家賃補助が手厚い大手企業ランキング

まずは住宅手当や家賃補助の支給額が多い企業一覧を、就職偏差値ランキング完全版の「住宅補助ランキング」を参考にわかりやすくランキング形式で紹介します。

ライフワークバランスやほかの福利厚生など働きやすさ全般に力を入れている企業が多いので、高待遇のホワイト企業を志望する就活生は参考にしてください。

  1. 1位:株式会社朝日新聞社(9.5万円)
  2. 2位:サントリーホールディングス株式会社(9万円)
  3. 3位:住友生命保険相互会社(8.5万円)
  4. 4位:日本放送協会(NHK)(8万円)
  5. 4位:AGC株式会社(旧:旭硝子株式会社)(8万円)
  6. 6位:YKK株式会社(7.5万円)
  7. 7位:株式会社三菱UFJ銀行(7万円)
  8. 8位:富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(旧:富士ゼロックス)(7万円)
  9. 9位:株式会社野村総合研究所(6.5万円)
  10. 10位:スリーエムジャパン株式会社(6万円)

1位:株式会社朝日新聞社(9.5万円)

株式会社朝日新聞社

紙媒体の朝日新聞や電子新聞「朝日新聞デジタル」を中心に、複数の新聞・雑誌を発行、販売している新聞社です。

ひとつの勤務地について最長5年間、定められた計算方法により上限9万5千円を上限に家賃補助を受けることができ、転勤があった場合はリセットされ再度1年目として扱われます。

このほかにもボーナスは一般的な夏冬(6・12月)に加えて9月と3月にも支給、有給休暇は年間最大20日の企業が多いなかで入社初年度から27日付与と高待遇です。

記者など職種によっては残業や夜勤が多くハードな業種ではありますが、そのなかでも効率的な働き方を目指した取り組みに力を入れ、業界で初めて「健康経営優良法人2022」の認定を受けました。

本社(その他主な勤務地) 東京(大阪・福岡・名古屋・札幌・ほか国内外257拠点)
創刊 1879年1月25日
資本金 6億5,000万円
売上高 2,724億7,300万円(連結・2022年3月期)
従業員数 4,188人(2022年4月時点)
平均年収 1,113万円

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2位:サントリーホールディングス株式会社(9万円)

サントリーホールディングス株式会社

清涼飲料やアルコール飲料を中心に飲料業界で売上1位を誇るサントリーグループ各社を統括する持株会社です。

会社事由で引っ越しが必要となる場合は、自分で選んだ物件を会社名義で契約し9万円を上限に家賃補助を受けられます

働き方についても「生産性の向上」「ワークライフバランスの実現」「健康・活き活きの実現」を目指して改革を進めており、フレックスタイム制におけるコアタイム廃止やテレワーク勤務日数の上限撤廃など、柔軟な働き方が可能です。

なお、採用は「サントリーホールディングス株式会社」「サントリー食品インターナショナル株式会社」の2社合同でおこなっています。

本社(その他主な勤務地) 大阪(東京・ほか全国の事業所・海外)
設立 2009年2月16日(1899年創業)
資本金 700億円
売上高 2兆5,592億円(連結・2021年12月期)
従業員数 40,275人(連結・2021年12月31日時点)
平均年収 1,140万円

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3位:住友生命保険相互会社(8.5万円)

住友生命保険相互会社

住友グループの1社で、個人や団体向けの各種生命保険を取り扱う生命保険会社です。

85,000円を上限として住宅補助が支給される社宅制度のほか、東京・大阪地域には独身寮が用意されています。

月1日以上の有給休暇取得推奨や原則19時半までにパソコンをシャットダウンする長時間労働防止の取り組み、在宅勤務やフレックスタイム制の導入などにより、健康的な働き方にも力を入れています。

その結果「プラチナくるみん」や「健康経営優良法人2020」、「均等・両立推進企業表彰」など、ワークライフバランスに関するさまざまな受賞・認定を受けました。

本社(その他主な勤務地) 大阪(東京・ほか全国87支社)
設立 1907年5月
資本金 6,390億円
保険料等収入 2兆4,155億円(2020年度)
従業員数 42,954名(職員10,973名、営業職員31,981名)
平均年収 434万円(openwork口コミ参照)

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4位:日本放送協会(NHK)(8万円)

日本放送協会(NHK)

全国に放送を普及させる目的で放送法に基づいて設立された特殊法人で、視聴者からの受信料が主な財源となっています。

住宅手当は8万円を上限としており、転勤者用住宅などに入居する場合や親元から通勤する場合を除いて支給されます。

原則週5日勤務ですが、フレックスタイム制の利用により、業務上支障がなければ週のうち4日間で集中的に働いて1日は休日とすることも可能です。

育児との両立をサポートする制度も充実しており、全国の各放送局に育児サポート担当者がいるほか事業所内保育施設(東京のみ)やベビーシッター利用料補助などの福利厚生があります。

本社(その他主な勤務地) 東京(ほか各都道府県の放送局など)
設立 昭和25年6月1日
資本金 なし
事業収入 7,121億円(2021年度)
従業員数 10,343名(2021年度)
モデル年収 530万円(大卒・30歳)

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5位:AGC株式会社(旧:旭硝子株式会社)(8万円)

AGC株式会社

建築・自動車用ガラスを中心に、ガラス・化学・セラミックス製品を開発・製造する総合素材メーカーで、多くの分野でグローバルトップシェアを誇ります。

既婚者には主たる生計維持者であることを条件に8万円を上限に家賃の50%が支給され、単身者向けには独身寮が用意されています。

理由や回数を問わない在宅勤務制度やコアタイムなしのフレックスタイム制度、兼職(副業)の許可など柔軟な働き方を可能にする制度を多数設けており、有休消化率も82.7%(2021年度)と高い実績をあげました

なでしこ銘柄」や「くるみん」「健康経営優良法人2020」「DX銘柄」など多数の認定実績を持ちます。

本社(その他主な勤務地) 東京(神奈川・千葉・茨城・愛知・兵庫・福岡・)
設立 1950年6月1日(1907年9月設立)
資本金 908億7300万円
売上高 16,974億円(2021年12月期)
従業員数 7,223名(2021年12月31日時点)
平均年収 800万円

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6位:YKK株式会社(7.5万円)

YKK株式会社

ファスナーやスナップボタンなどの繊維・樹脂製品を開発・製造するメーカーで、ァスナーに関しては日本国内で95%、世界でも45%と圧倒的なシェアを誇るトップ企業です。

完全個室で食堂付きの独身寮や、家族向け一戸建ての社宅を用意しており、建造物に携わるメーカーとしていずれもこだわりの外観デザインです。

社宅や寮がない地域では借上社宅制度を導入しており、7万5千円を上限に家賃補助が受けられます。

社員のキャリア開発や適材適所の人員配置による活躍を目的としたグループ会社間での出向や転籍制度がありますが、人事制度や福利厚生制度などはグループ内共通です。

本社(その他主な勤務地) 東京(北海道・宮城・秋田・埼玉・富山・石川・岐阜・愛知・大阪・広島・海外)
設立 1934年1月1日
資本金 119億9,240万500円
売上高 7,970億円(連結・2021年3月期)
従業員数 44,410名(国内17,700名/海外26,710名・連結・2022年3月31日時点)
平均年収 556万円

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7位:株式会社三菱UFJ銀行(7万円)

株式会社三菱UFJ銀行

東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して誕生した、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下のメガバンクです。

銀行の三大業務である「預金」「貸出」「為替」に加え、グローバルネットワークとグループの総合力により企業の挑戦と人々の暮らしを支える役割を担っています。

転勤のない一般職も含め、世帯主であれば7万円(地域によって異なる)を上限に家賃の7割の補助が受けられる住宅手当があります。

資格取得支援や語学学習、電子書籍の購入補助といった自己啓発支援が充実しており、スキルを磨いて成長を目指せる環境です。

本社(その他主な勤務地) 東京(ほか国内477、海外103拠点)
設立 1919年(大正8年) 8月15日
資本金 1兆7,119億円(単体)
売上高 4兆508億5,800万円(連結・2021年度)
従業員数 28,843人(単体・2022年3月末時点)
平均年収 771万円

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8位:富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(旧:富士ゼロックス)(7万円)

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社

写真フィルム技術をもとに、さまざまな製品・サービスを提供する富士フイルムグループの1社で、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野をメインとするIT企業です。

独自のAI技術やIot、オフィス用複合機やデジタル印刷機など、富士フイルムグループで培った技術をフル活用して企業の課題解決をサポートしています。

7万円を上限とする住宅手当のほか社宅も用意されており、住居に関しては安心して入社できます。

保養所や契約スポーツクラブなどの福利厚生により、プライベートタイムも充実させることが可能です。

本社(その他主な勤務地) 東京(神奈川・三重・富山・海外)
設立 1962年2月20日
資本金 200億円
売上高 7,635億円(2021年3月期)
従業員数 35,982名(連結・2022年4月時点)
平均年収 768万円(openwork口コミ参照)

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9位:株式会社野村総合研究所(6.5万円)

株式会社野村総合研究所

コンサルティングや金融ITソリューション、産業ITソリューションなどを提供し、日本のみならずアメリカやヨーロッパ、アジアなどでも広く事業を展開するコンサルティング会社です。

住宅手当の上限額は6万5千円で、実家の所在地にかかわらず一定の条件を満たせば受け取ることができるほか、4つの独身寮(女子寮1カ所・男子寮3カ所)が用意されています。

20種類以上のキャリアパスから社員一人ひとりの適性や希望に合わせた目標を設定して働くことができるほか、キャリアを後押しする講座が年間300以上用意されており、自分次第で成長できる環境です。

入社後一定期間が経過すると業務の進め方や時間配分を自ら決める「裁量労働制」が適用となり、「どれだけ働いたか」ではなく「どれだけ質の高い仕事ができたか」が重視されています。

本社(その他主な勤務地) 東京(神奈川・大阪・札幌・福岡)
設立 1965年4月1日
資本金 236億4493万2600円
売上高 6,116 億円(連結・2022年3月期)
従業員数 6,488名(単独・2022年3月31日時点)
平均年収 1,232万円

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10位:スリーエムジャパン株式会社(6万円)

スリーエムジャパン株式会社

アメリカに本社を置く化学・電気素材メーカー「3M」の日本法人です。

スポンジなどの「スコッチ・ブライト」シリーズや付箋「ポストイット」で知られていますが、研磨剤やセラミック、歯科用・矯正用材料、エレクトロニクス素材など幅広い分野を手がけています。

住宅手当の上限は6万円です。

健康経営への取り組みが評価され、2020〜2022年と3年連続で経済産業省「健康経営優良法人ホワイト500」の認定を受けました

本社(その他主な勤務地) 東京(札幌・仙台・神奈川・浜松・名古屋・大阪・高松・広島・福岡)
設立 1960年
資本金 9億6,000万円
売上高 2961億700万円(2021年度)
従業員数 2,918名
平均年収 955万円(openwork口コミ参照)

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家賃補助以外も!福利厚生が充実している大手企業ランキング

家賃補助以外にも、さまざまな福利厚生が充実している大手ホワイト企業はたくさんあります。

その企業ならではのユニークな取り組みもあるので、どのような福利厚生があったら嬉しいか考えてみましょう。

就活の教科書の「【天国!】福利厚生が充実している企業ランキング一覧」を参考に編集部でさらにアップデートさせ、わかりやすくまとめました。

  1. 株式会社サイバーエージェント
  2. 株式会社オリエンタルランド
  3. 本田技研工業株式会社
  4. 三井不動産株式会社
  5. 伊藤忠商事株式会社

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェント

国内最大規模のブログサービス「Ameba(アメブロ)」の運営会社です。

2016年よりテレビ朝日と共同出資したサービス「ABEMA TV」の提供を開始し、オリジナル番組の配信もおこなっています。

オフィスの最寄駅から2駅圏内に住んでいる場合に月3万円が支給される「2駅ルール」と、勤続丸5年を経過した社員であればどこに住んでいても月5万円支給される「どこでもルール」があります。

ほかにも無料で月4回利用できるマッサージルームや女性社員を対象とした卵子凍結補助、情報交換のために同じ市区町村に住むママ社員のランチ代を補助する「おちか区ランチ」など独自の取り組みが多く、充実した福利厚生で知られる企業です。

本社(その他主な勤務地) 東京(大阪・名古屋・福岡・海外)
設立 1998年3月18日
資本金 72億3,900万円
売上高 7,105億7,500万円(2022年9月期)
従業員数 1,977名(2022年9月30日時点)
平均年収 817万円

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株式会社オリエンタルランド

株式会社オリエンタルランド

東京ディズニーランド、ディズニーシーで構成されるテーマパーク事業やディズニーアンバサダーホテルをはじめ5つのオフィシャルホテルで構成されるホテル事業などの運営会社です。

住宅手当制度はありませんが、会社から徒歩圏内にある2つの独身寮はセキュリティや宅配BOX、談話室などが完備されており、毎年採用者の半数以上が入居しています

福利厚生としてはテーマパークパスポートや施設内で販売されている商品の割引、閉園後のパークを楽しめるサンクスデーなどが用意されており、パーク好きの方にとっては嬉しい制度です。

本社(その他主な勤務地) 千葉
設立 1960年7月11日
資本金 632億112万7,000円
売上高 2757億2,800万円 (連結・2022年3月期)
従業員数 社員5,409名・準社員13,669名(2022年3月31日時点)
平均年収 491万円

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本田技研工業株式会社

本田技研工業株式会社

二輪・四輪自動車の開発・製造を手がけるメーカーで、売上の大半を海外が占めるグローバル企業です。

アメリカをはじめ世界各国にも拠点を持ち、生産は24カ国、開発は14カ国でおこなっています。

入社間もない社員を対象にした独身寮や引っ越しを伴う転勤のための借上社宅制度、そのほか必要と認められた場合に支給される住宅手当や家賃補助などさまざまな制度があります。

働きやすさの面では、1970年代から有給休暇の繰越による消滅をゼロにする「有給休暇カットゼロ運動」に取り組み、1988年には全社でカットゼロを実現したほか、3日連続・5日連続での有休取得も推奨されており、土日含めて9連休が取得可能です。

本社(その他主な勤務地) 東京(栃木・埼玉・静岡・三重・熊本)
設立 1948年9月1日
資本金 860億円(2022年3月31日現在)
売上高 14兆5,526億円(連結・2021年度実績)
従業員数 204,035名(連結・2022年3月31日時点)
平均年収 778万円

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三井不動産株式会社

三井不動産株式会社

三井グループの中枢として、全国のららぽーとや三井アウトレットパークを中心に商業施設やホテル、分譲マンションなどを手がける不動産会社です。

住宅手当や家賃補助はありませんが、シアタールームや共用ラウンジ、大浴場などを備えた独身寮を用意しています。

また、「お客さまを幸せにするためには社員がいきいきと働いていることが大切」と考え福利厚生にも力を入れており、ポイントを利用して自由に福利厚生メニューを利用できるカフェテリア制度を取り入れています。

自社施設に加え三井グループ各社の商品やサービスの割引など、大手グループならではの福利厚生も魅力です。

本社(その他主な勤務地) 東京(札幌・仙台・千葉・横浜・名古屋・大阪・京都・広島・福岡)
設立 1941年7月15日
資本金 3,405億5,200万円
売上高 2兆1,008億7,000万円(連結・2021年度実績)
従業員数 1,898名(2022年3月31日時点)
平均年収 1,273万円

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伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事株式会社

「5大商社」と呼ばれる大手総合商社の一社で、世界62カ国に約100拠点を構えるグローバル企業です。

過去3年間(2019〜2021年度)の自己都合退職率が1.5〜1.6%と高い定着率を誇るのは、社内環境のよさの表れと言えるでしょう。

住宅手当ではなく独身寮が用意されており、男性寮は首都圏4カ所に点在していたものを2018年に統合し、「ひとつ屋根の下」というコンセプトのもと社員同士のコミュニケーションの場となっています

朝5:00からのフレックスタイム制の導入により早く出社して早く帰る「朝型勤務」が可能になり、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

本社(その他主な勤務地) 東京(大阪・名古屋・福岡・広島・札幌・仙台)
設立 1949年12月1日(1858年創業)
資本金 2,534億4,800万円
売上高 2,309億200万円(2022年3月期)
従業員数 4,170名(2022年3月31日時点)
平均年収 1,579万円

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家賃補助は8割出るって本当?家賃補助の実態

家賃補助や住宅手当はよく聞く制度のひとつですが、言葉は知っていても詳しくはよくわからない就活生も多いはずです。

そもそも住宅手当や家賃補助とはなんのか、どの程度支給されるものなのか、実態を解説していきます。

  1. そもそも家賃補助/住宅手当とは
  2. 大企業の家賃補助の平均額
  3. 家賃補助がある会社割合の割合

そもそも家賃補助/住宅手当とは

家賃補助・住宅手当とは、企業が従業員の一部を負担または支給する法定外福利厚生(法律で義務付けられていない福利厚生)のことで、賃貸住宅の場合は家賃が、持ち家の場合は住宅ローンが支給されます。

支給条件は企業ごとに異なりますが、会社都合の転勤により転居が必要となった場合は、その家賃の一部または全額を企業が負担する企業が多いです。

家賃補助がない代わりに格安で入居できる寮や社宅を用意している企業もあります。

大企業の家賃補助の平均額

厚生労働省が発表した「令和2年就労条件総合調査の概況」によると、企業規模別の住宅手当支給額の平均は下記のとおりです。

従業員数 支給額
合計 17,800円
1,000名以上 21,300円
300〜999名 17,000円
100〜299名 16,400円
30〜99名 14,200円

企業規模が大きくなるほど支給額も高くなっていることがわかります。

大企業は中小企業に比べて資金力に余裕があり、優秀な人材を確保するために高待遇を用意することができるのです。

そのため、住宅手当や家賃補助に限らず、福利厚生が整っている企業が多い傾向にあります。

家賃補助がある会社割合の割合

住宅手当・家賃補助の相場がどのくらいなのか、就活生にとっては想像しづらいポイントです。

厚生労働省が発表した「令和2年就労条件総合調査の概況」によると、企業規模別の住宅手当支給企業の割合は下記のとおりです。

従業員数 支給企業の割合
合計 47.2%
1,000名以上 61.7%
300〜999名 60.9%
100〜299名 54.1%
30〜99名 43.0%

企業規模が大きくなるほど住宅手当を支給している割合が高くなっていることがわかります。

従業員が100名以上であれば半数を超える企業が支給しているため、条件の違いはあれど住宅手当制度を設けている企業を探すことはさほど難しいことではないと言えます。

一方で住宅手当がない会社もあるの?

住宅手当は企業が支給する福利厚生の一種ですが、労働基準法には定めがありません。

住宅手当の定義や支給額は、会社によって異なるのが結論です。

家賃や住宅ローンなど、従業員の住居費の一部を補助するために使用できるため、課税所得とみなされます。

厚生労働省の調査によると、住宅手当を支給している企業の割合は47.2%と報告されています。

しかし、多くの企業は住宅手当を提供してないのが現状と言えるでしょう。

家賃補助/住宅手当が支給される条件

家賃補助・住宅手当の支給条件は任意の福利厚生のため、支給条件は企業により異なります。

支給条件としてあげられることが多い項目を3つ紹介するので、企業ごとでどのような条件を設けているか確認してみましょう。

  1. 正社員であること
  2. 賃貸か持ち家か
  3. 世帯があるか独身か

正社員であること

基本的に住宅手当の支給対象は正社員に限られる企業が大半を占めます。

住宅手当に限らず各種手当や社会保険関係など、正社員のみが受けられる福利厚生は多いです。

フリーターや派遣社員などの非正規雇用にもそれぞれのメリットはありますが、給与面の差や雇用の安定性も含めて、高待遇を望むのであれば正社員を目指しましょう

賃貸か持ち家か

賃貸であれば支給されるが持ち家になると支給がなくなる、または支給額が減少する企業もあります。

賃貸に住んでいる限りは家賃の支払いが発生しますが、持ち家は住宅ローンの支払いが終われば自分の資産として手元に残るものだからです。

将来的には家族構成やライフプランに合わせて賃貸か持ち家かを選択することになりますが、どちらでも手当を支給されるのであれば理想です。

世帯があるか独身か

単身者か世帯があるかによっても支給条件が変わることがあります。

独身の間はもらえていたのに結婚したらなくなるケースも珍しくありませんが、逆に結婚後は支給額が増えることもあり、企業によってさまざまです。

また、世帯がある場合は世帯主本人に限って住宅手当が支給されるケースも多いです。

結婚により住宅手当がなくなる場合でも、家族手当や子ども手当などほかの手当が支給されるケースもあるため、必ずしももらえる額が減るとは限りません。

住宅手当/家賃補助に関するよくある質問

住宅手当・家賃補助に関するよくある質問について解説します。

ここまでではわからなかったポイントについても、疑問を解消しておきましょう!

  1. 住宅手当がない大手企業もある?
  2. 住宅手当と家賃補助の違いは?
  3. 住宅手当/家賃補助と社宅の違いは?

住宅手当がない大手企業もある?

住宅手当は「法定外福利厚生」といって法律で義務付けられたものではないため、大企業だからといって導入されているとは限りません

実際、厚生労働省が発表した「令和2年就労条件総合調査の概況」によると、従業員1,000名以上の企業のうち住宅手当を支給しているのは61.7%で、4割弱は住宅手当がありません。

しかしその分給与が高かったり、ほかの福利厚生が充実してたりして住宅手当分をカバーしている場合もありますし、残業が少なく副業OKの企業であれば、終業後や休日の時間を使ってプラスで収入をつくることも可能です。

住宅手当のみにこだわらず、待遇や働きやすさをトータルで見て判断しましょう

住宅手当と家賃補助の違いは?

家賃補助は賃貸住宅に住む社員を対象に「賃料の◯%」のように実際の家賃をベースに支給され、住宅手当は賃貸か持ち家かにかかわらず条件に応じて一律で支給されることが多いです。

しかしあくまで「多い」だけであって、家賃補助と住宅手当の明確な定義や違いはありません

そもそも支給される条件も各社で異なるので、名称にかかわらず詳細は企業ごとに確認する必要があります。

住宅手当/家賃補助と社宅の違いは?

住宅関連の福利厚生として、住宅手当や家賃補助のほかに社宅や寮などがあります。

寮は従業員の住居として企業が所有している建物で、本社や大規模オフィスなどの近隣に建てられていることが多いです。

家賃は数千円程度の場合もあり、家具・家電が備え付けられていたり格安で食事ができる食堂をはじめとする共有スペースが充実していたりと、主に新卒社員を対象に金銭的な負担を抑えて生活できる環境が整っています

社宅も同じく企業が所有し格安で入居できる建物ですが、一般的な賃貸マンションのように1世帯ごとで生活し、寮のような共有スペースはありません。

近年では建物の老朽化などにより寮や社宅を廃止して借上社宅制度を設けている企業も多く、社員が選んだ賃貸物件を会社名義で契約し、家賃の一部または全部を負担しています。

家賃補助なしで給料20万はきつい?一人暮らしの生活費

新卒で一人暮らしをしたいと考える人も多いですが、家賃補助なしで生活できるかが気になるポイントです。

初任給が20万円と仮定して、生活していくうえでかかるお金を試算していきます。

このデータを参考に、どのような生活したいかイメージしてみてください。

  1. 手取りは額面の8割前後
  2. 一人暮らしでかかる生活費
  3. 家賃は手取りの1/3以下
  4. 固定費を抑えよう

手取りは額面の8割前後

企業の公式サイトやマイナビなどの就活サイトに掲載されている求人情報には「初任給」や「給与」の記載がありますが、この額がそのまま手元に入るわけではなく、下記の社会保険料や税金が控除されたものが手取り額になります。

  • 住民税
  • 所得税
  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 介護保険料(40〜64歳のみ)

税額や保険料は収入や住んでいる自治体など個人ごとの条件によって異なるため一概には言えませんが、額面のおおよそ8割前後が一般的な手取り額です。

初任給が20万円だとすれば、16万円程度が手元に入ると思っておきましょう。

ただし、住民税は前年の所得額をもとに計算されるため、基本的には入社1年目よりも2年目の方が高くなり、2年目で手取り額が減るケースがあることに注意してください。

一人暮らしでかかる生活費

総務省が発表した「家計調査年収(家計収支編)2021年」のうち、住居費を除いた単身者生活費の平均額は下記のとおりです。

家具・家事用品 5,687円
被服および履物 4,606円
保健医療 7,625円
交通・通信 18,856円
教育 7円
教養娯楽 17,106円
その他の消費支出 29,251円
合計 132,930円

初任給が20万円の場合手取りはおおよそ16万円だとして、生活費を引くと残りは3万円弱となります。

家賃は手取りの1/3以下

家賃相場は地域によって大きく差が開きますが、一般的には手取りの1/3以下に抑えるべきと言われています。

しかし、「一人暮らしでかかる生活費」の計算をもとに考えると家賃に当てることができる金額は3万円以下です。

ここに企業から支給される住宅手当の平均額である17,800円を加えると、45,000円程度の家賃までは支払計算になります。

家賃20万円で一人暮らしをするとなると節約は必須になるため、入社直後から住居も重視したい人は給与が高い、または住宅手当が充実している企業を狙いましょう。

固定費を抑えよう

入社間もないうちから一人暮らしをするのであれば、固定費は徹底的に抑えるようにしましょう。

たとえばガスはプロパンと都市ガスで大きく支払額が変わるため、物件を選ぶ際に気をつけなければいけません。

電力自由化によって各社がお得なプランやポイント制度などを用意していますし、携帯電話も格安SIMに変えることで通信量を大幅に下げることができます。

このように知識がないせいで損をしてしまうこともあるため、どうしたら固定費を下げることができるかしっかり調べることで、ほかのところにお金をかけることがでます。

福利厚生が充実している企業に就職するコツ

福利厚生が手厚い企業は就活生にとって魅力的なので、当然人気が集まり就職偏差値が高くなります。

人気企業に就職するためのコツを3つ紹介するので、ポイントを抑えて内定を獲得しましょう。

  1. 徹底的に企業・業界研究をする
  2. 内定者のESを研究する
  3. 選考対策サービスを活用する

徹底的に企業・業界研究をする

企業に入社したい熱意を伝えるために、徹底的に企業研究・業界研究をおこないましょう。

企業は自社で活躍して利益をもたらす人材を探しているのであって、高待遇を享受したいだけの人を採用したいとは思いません

本心は「働きやすそうだから」が志望動機だとしても、そのまま伝えたのでは内定をもらえる可能性は極めて低いです。

企業について調べるのはもちろんですが、同業他社との違いも調べて「業界の志望動機」と「業界のなかでその企業を志望する理由」を併せて話せるようにしておきましょう。

内定者のESを研究する

高倍率の人気企業の場合は書類選考で不採用となることがあるため、話すことがうまい人でも魅力的なエントリーシート(ES)を書くことができなければ面接に辿り着けません

そこで活用したいのが、約7万枚もの内定者・選考通過者のESを無料で見ることができるサービス「Unistyleです。

本選考のESだけでなくインターン選考のESや選考レポートなども掲載されており、これから選考を受けようとしている就活生にとって有益な情報が詰まっています。

どのようなESが選考を通過しているのか参考にしつつ、それを超えるESを目指しましょう。

選考対策サービスを活用する

ナビサイトや大学、自治体が主催するイベントや就活エージェントなど、無料で利用できる選考対策サービスを有効活用しましょう。

志望動機や自己PRの内容を練っても、それが相手にどう伝わるかは自分では判断しづらいです。

就活のプロの目から客観的に見てもらうことで、自分では気付けない改善点が見つかります。

また、面接は場数を踏むことも重要なので、模擬面接で数をこなして慣れておきましょう。

まとめ|充実の福利厚生で豊かな生活を送ろう

企業の魅力は福利厚生ばかりではありませんが、やはり生活をしていくうえで重要なポイントのひとつです。

紹介した企業以外にも各社が優秀な人材を集め従業員満足度をあげるために、さまざまな取り組みをおこなっています。

自分が望む生活を送るためにはなにが必要なのか、給与や手当、そのほかの福利厚生などをトータルで考えて企業選びの参考にしましょう。

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