「組み込みエンジニアって本当に激務なの?」
「激務って言われる理由は?」
「激務を避ける方法ってないの?」
こんな悩みを抱えてはいませんか?
この記事では組み込みエンジニアの労働時間について詳しく解説しています。
最後まで読むことで、組み込みエンジニアの詳しい勤務状況や激務の避け方について理解することが可能です。
未経験から組み込みエンジニアになる方法や将来性なども参考にして、エンジニアのキャリアについて考えて見ましょう。
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【結論】組み込みエンジニアが激務かは会社やスキルによる
結論からいうと、組み込みエンジニアが激務かどうかは会社やスキルによります。
組み込みエンジニアの残業や有給取得事情などを、以下の4つにまとめました。
上記の4点を、詳しく解説していきます。
厚生労働省の調査では約半数が残業20時間未満
2018年に厚生労働省が調査をした、ITエンジニアの所定外労働時間について紹介します。
組み込みエンジニアを含む、ITエンジニア全体の月平均残業時間は以下の通りです。
- 10時間未満…11%
- 20時間未満…38%
- 30時間未満…29%
- 40時間未満…6%
- 40時間以上…2%
- 無回答…14%
これを見ると、月平均の残業時間が20時間未満と回答した人が約半数にのぼることがわかります。
1カ月に20日勤務とすると、1日1時間の残業になります。
残業時間だけで見ると、それほど激務とはいえません。
直近1ヶ月でも残業80時間を超える従業員がいない企業が6割
月80時間以上の所定外労働は、いわゆる過労死ラインといわれます。
厚生労働省の調査に協力した企業の6割が、そのような従業員はいないと答えています。
月80時間以上の残業をしている従業員が全体の10%と以上と回答した企業は、0.1割です。
この結果を見ても、組み込みエンジニアの残業はそれほど多くはないということがわかります。
有給休暇は6割以上は取れている
組み込み系を含むITエンジニアの有給取得率は、全体の6割以上です。
エンジニアの仕事は納期が重要視されるため、作業スピードを速めて予定がある日に休みを取ることができます。
休みたい日に必ず休めるわけではありませんが、一般企業よりは有給が取りやすいといえるでしょう。
スキルがないと納期に間に合わない
与えられた仕事に対するスキルが足りない技術者は、指定された納期までに作業が終わらないことがあります。
クライアントと決めた納期を変えることはできないため、残業や休日出勤などで仕事をしなければなりません。
組み込みエンジニアが激務といわれるのは、この点にも原因があるでしょう。
組み込みエンジニアが激務と言われる理由は?
組み込みエンジニアが激務といわれる理由は、主に以下の4点です。
激務の理由①業界全体で人手不足
組み込みエンジニアは、需要が多く技術者が少ないためどの企業でも人材不足におちいっています。
プレジデントオンラインによる2018年の調査では、組み込みエンジニアの求人倍率は4.77倍です。
つまり、およそ4~5社の企業が1名の技術者を引き合う状態になっているのです。
1人の組み込みエンジニアに任される仕事量が多く、自然と激務になることが予想されます。
激務の理由②バグや納期のプレッシャーが大きい
組み込み系に限らず、システム開発はトラブルが多発する業務です。
要件書や設計書通りに作業が進むことはまれで、多くの場合はバグや不具合が起こります。
しかし納期を延長することは許されず、指定の納期に間に合わせるべく残業や休日の作業を余儀なくされます。
人手不足の組み込みエンジニアは、作業を交代してもらったり分担したりといったことも難しく、1人でプレッシャーと闘うことになります。
激務の理由③仕様変更などが頻繁に起こる
クライアントの都合で、仕様変更や機能追加などが頻繁にあるとそのぶん仕事は激務になります。
特に、IT技術に詳しくないクライアントが相手だった場合は要注意です。
スケジュールを考慮せずに、追加作業を依頼してくることもあるでしょう。
結果、納期は変更されず仕事量だけが増えることになり現場のエンジニアが忙しくなってしまいます。
激務の理由④要求される知識が多い
組み込みエンジニアに求められるのは、専門的な知識とスキルと実務経験です。
組み込み系ならではのプログラミング言語やOSの知識の他、近年ではAIやIoTの知識を求められることもあります。
さらに、ITの世界はつねに進化し続けています。
仕事をこなしながら、独自で勉強をする時間もとらなければなりません。
組み込みエンジニアが激務を避けるための方法
組み込みエンジニアが激務を避けるための方法には、以下の2つがあります。
実現できそうなものがあれば、検討してみましょう。
コーディングやハードのスキルを身に着ける
組み込みエンジニアが激務から逃れるためには、自分自身のスキルをみがくことが大事です。
ソフトウェアだけではなく、コーティングやハードウェアの知識をとスキルを身につけることで作業スピードと効率がアップします。
結果的に残業が減り、激務と感じることも少なくなるでしょう。
残業が少ない企業に転職する
在籍している技術者が多く、残業が少ない企業に転職すると激務ではなくなります。
組み込みエンジニアは多くの企業から望まれているため、スキルと経験があればスムーズな転職が可能です。
激務から逃れるためには転職先の企業をしっかり調査し、平均残業時間や社員の人数を把握して比較をしましょう。
組み込みエンジニアが激務を避けるための転職先企業は?
組み込みエンジニアの激務を避けられる転職先企業の特徴は、以下の通りです。
転職エージェントなどを利用し、激務にならない転職先を探してもらいましょう。
残業時間20時間未満の企業もある
激務を避けたい組み込みエンジニアには、残業時間が20時間未満の企業がおすすめです。
勤務時間や日数に関しては、残業の他、以下の3点に注目してみましょう。
- 原則定時退社
- 完全週休2日
- 年間休日120日以上
このように、勤務時間や日数などを優先して転職先を探すと予想外の激務に追われるリスクが少なくなります。
自動運転やAIなども学べる企業
自動運転やAIを学べる企業もおすすめです。
将来、需要が伸びていく分野を学ぶことでスキルがみがかれ、仕事の幅も広がっていきます。
上流工程に関わりマネジメント能力を身につけられる企業も視野に入れてみましょう。
組み込みエンジニアの仕事内容
組み込みエンジニアの仕事や、使用言語を紹介します。
知っておきたいのは、以下の2点です。
家電や自動車の制御装置などを作成する
組み込みエンジニアの仕事は、コンピューターを制御するソフトウェアを開発・作成することです。
組み込みエンジニアが関わる仕事には、主に以下の3つがあります。
- 家電
- 自動車
- 工作機械(スマートフォンなど)
組み込みエンジニアが関わる製品は生活と密着しており、需要が減ることはありません。
今後はIoTの普及も進み、最新の知識やスキルを求められることも予想されます。
使用言語はC言語やアセンブリ言語
組み込みエンジニアが使用する言語は、主に以下の3種です。
- C言語(C/C++)
- Java
- アセンブリ
上記のうち、C言語を扱える組み込みエンジニアの方が年収が高い傾向にあります。
また、Javaは比較的覚えやすく汎用性が高いため初心者エンジニアにおすすめの言語です。
組み込みエンジニアの年収は?
組み込みエンジニアの年収は、平均600万円程度です。
日本の平均年収や、エンジニア全体の年収と比較して解説します。
組み込みエンジニアの平均年収は600万円程度
組み込みエンジニアの平均年収は、約600万円です。
国税庁の「民間給与実態統計調査結果(令和2年分)」をもとに、日本全体/エンジニア全体の平均年収と比べると以下のようになります。
- 組み込みエンジニア…約600万円
- 日本の会社員…約433万円
- ITエンジニア…約491万円
こうして比べると、組み込みエンジニアが比較的年収の高い業種であることがわかります。
習得言語や実務経験によっては、30代で年収600万円を狙うことも可能です。
激務でも組み込みエンジニアの楽しいところやメリット
激務といわれる組み込みエンジニアですが、楽しいところやメリットもあります。
組み込みエンジニアのメリットは、主に以下の2つです。
メリット①需要が高い
組み込みエンジニアの大きなメリットとして、需要が高いことがあげられます。
一般家庭に普及しているものやスマホなどの生活必需品と関わることが多いのが、その理由です。
世の中からなくならないもの・今後ますます必要となるもとを作る仕事なので、需要が減る心配はないでしょう。
激務になることもありますが、仕事が安定しているところは大きな魅力です。
メリット②自分の作った製品が世の中に出る
組み込みエンジニアの仕事は、ダイレクトにやりがいを感じられます。
なぜなら、自分が関わった製品を目にする機会が多いからです。
自ら使ったり、使っている人を見たりすることもあるでしょう。
世の中に出た製品が人の役に立っていると感じられるのは、組み込みエンジニアならではのメリットです。
組み込みエンジニアがつまらないと言われる点やデメリット
組み込みエンジニアのデメリットは、激務になること以外にも2つあります。
主なデメリットは、以下の2つです。
1つの事しかできなくなることも
組み込みエンジニアは、1つの業務しかできなくなることが多いです。
なぜなら、組み込みエンジニアが仕事で扱うのは単機能であるため、業務が固定化しやすいからです。
特定の業務しか請け負えないエンジニアは価値が下がり、年収アップが見込めなくなります。
さまざまなスキルを身につけることが、組み込みエンジニアの課題といえるでしょう。
品質や納期が非常に厳しい
組み込みエンジニアが関わる仕事は、品質管理が厳しく問われます。
なぜなら、開発する製品はつねに稼働している物であることが多く(家電や車など)、不具合が起こると修正が非常に困難になるからです。
また、多くの場合は製品の製造予定が細かく決められており、与えられたスケジュールにそって作業を進めることが必須となります。
組み込みエンジニアは未経験では難しい
まったくの未経験から組み込みエンジニアを目指すのは、大変難しいことです。
組み込みエンジニアに必要なスキルや、スキルを習得する方法をまとめました。
プログラミング言語は必須
組み込みエンジニアに必要なプログラミング言語は限られています。
組み込みエンジニアを目指すなら、以下の言語を習得しておくと良いでしょう。
- C言語
- C++
- C#
- Java
- Javascript
- アセンブリ
特にC言語やアセンブリを学んでおくと良いですが、あまり人気が高くない言語であるところがデメリットです。
未経験者はプログラミングスクールに通うのがおすすめ
組み込みエンジニアになりたい未経験者は、まずはプログラミングスクールに通うのがおすすめです。
組み込みエンジニアが学ぶべき開発言語は特殊なので、独学よりもスクールの方が知識が早く身につくでしょう。
疑問点をすぐに解決でき、効率良く学べるところがメリットです。
組み込みエンジニアは古いしダサい?2chの評価や将来性は?
組み込みエンジニアの評価や将来性をまとめました。
気になる点を2つに分けてお伝えします。
組み込みエンジニアの2chでの評価は?
組み込みエンジニアについて、2chに投稿されたスレッドをまとめると以下のようになりました。
- オフィスは普通、または現場
- 服装は自由、またはケースbyケース
- 平均年齢は高め
- 女性は少ない
上記の他、現在ではリモートワークやフレックス制も取り入れられています。
納期が近づくと激務になる傾向はありますが、職場自体は比較的自由度が高いといえるでしょう。
IoTなどこれから需要は伸びていく可能性が高い
組み込みエンジニアは、将来性が高い業種です。
IoTなどの分野は今後も需要が伸びていき、即戦力になれるエンジニアは重宝されるでしょう。
スキルを習得し実務経験を積むには長い時間がかかりますが、挑戦する価値のある業種といえます。
まとめ|組み込みエンジニアが激務を避けるには職場とスキルが重要
組み込みエンジニアが激務から逃れるには、職場を選ぶこととスキルをみがくことが大事です。
残業が比較的少なく、在籍しているエンジニアが多い職場であれば激務を避けることができるでしょう。
また、組み込みエンジニアに必要なさまざまなスキルを身につけ、経験を積むことで理想の職場に転職することも可能です。
激務から解放され、やりがいを持って仕事に取り組める組み込みエンジニアを目指しましょう。