このような疑問や悩みを持っていませんか?
この記事では、新卒者の転職についてご紹介します。
最後まで読むことで、新卒者1年目の転職の可否や、成功するポイントについて学べるでしょう。
また、新卒1年目で仕事を辞める割合や、転職を検討すべきケース(理由)、公務員への転職についても触れているので参考にしてください。
新卒1年目で転職はできる!現実は厳しい?
以下の2つの理由から、新卒1目での転職は可能です。
- 第ニ新卒者を積極的に採用している企業が多いから
- 第二新卒者はある程度ビジネスマナーを習得しているので、教育の手間を省けるから
ただし、新卒1年目で転職する場合は、面接官を説得できるだけの前向きな転職理由が必要です。
人材を雇う企業は多額の先行投資が必要になるため、前職を短期間で辞めた第二新卒者には厳しい目を向けています。
新卒1年目で転職を成功させるには、「なぜ前職を辞めたか」を明確にし、企業にどのような貢献ができるか、ポジティブな発言を心がけましょう。
新卒1年目でも転職するのが賢明なケースは以下の4つです。
パワハラやいじめなどのハラスメントが常習化しているケース
以下の4つのように、今の労働環境に著しい問題が見られる場合は、早急に転職を検討しましょう。
- 無視や悪口など、社員から陰湿ないじめを受けている
- 上司のパワハラに委縮している
- 無理難題な業務が多く、連日長時間労働が続いている
- 休日も遊びや飲み会などに誘われ、プライベートが侵害される
上記の事例は悪質な人権侵害に該当し、無理して働き続けると精神的なダメージが大きくなります。
心の傷が大きくなると、うつ病や不安障害などのメンタル疾患を引き起こすリスクも高まるため、早めに別会社への転職をおすすめします。
残業や早朝出勤など時間外労働が多すぎるケース
1日あたりの勤務時間が15時間を超えるなど、会社が長時間労働を強要する場合は、転職を視野に入れましょう。
なぜなら、長時間労働は健康悪化の要因になり、働き手の人生に悪影響をおよぼすからです。
例えば、社会問題化している「過労死」も、長時間労働が原因で生じています。
もし、勤務先に以下の3つの特徴が見られる場合は、上層部に労働時間の調整や人材確保を要請するか、転職を検討してください。
- 業務の実行メンバーがあきらかに足りていない
- 有給取得や定時退社に対する風当たりが強い
- 会社全体の業務(タスク)管理が行き届いていない
会社が社員に年次有給休暇を取らせないケース
会社が社員に有給休暇を取らせない場合は、以下の4つの理由を伝えて、平等に休みをもらうよう相談してください。
- 業務上のトラブルやミスを予防するため
- 過重労働による社員の健康被害を防ぐため
- 離職者の増加による業務への支障を防ぐため
- 労働契約法に抵触するため
労働基準法第39条により、1週間に1日、または4週間に4日間の休日付与が会社員に定められています。
万一、休暇取得の申し出が却下される場合は、迷わず転職を検討しましょう。
会社や参入した業界に将来性を感じないケース
コロナや不況などで会社の業績が思わしくなく、将来性が期待できない場合は転職を検討しましょう。
なぜなら、このまま今の会社に在籍しても景気が先細りするだけで、V字回復して社員に還元されることは考えにくいからです。
また、勤務先に限らず、自分が所属する業界そのものの需要が低下 していることも想定されます。
転職を検討する際は、将来性のある成長産業を選び、企業リサーチをして労働環境が健全な会社を探してみてください。
新卒1年目での転職を慎重に検討すべきケース
新卒1年目での転職を慎重に検討すべきケースは以下の2つです。
所属部署や担当業務に嫌気が差しているケース
所属部署や担当業務に嫌気が差している場合は、転職に慎重になりましょう。
労働環境や業務上の悩みは、上司に相談することで解決できることがあります。
上司に相談しても埒が明かない場合や、部署内で悪質なハラスメントが横行している場合は、事態が好転する見込みがないため、転職を視野に入れてください。
自分が希望する仕事をやらせてもらえないケース
自分が希望する仕事をやらせてもらえない場合は、転職に慎重になりましょう。
なぜなら、業務によって一定の経験が必要になるケースがあるからです。
例えば、正規の登録販売者など、一部の職種には実務経験が設けられていることがあります。
もし、今の業務に不満を感じている場合は、上司や先輩に「なぜ自分がこの仕事を担当すべきなのか」を聞いてみるとよいでしょう。
新卒1年目で転職する割合は7人に1人が新卒1年目で転職・離職している
厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況」によると、新卒者が入社1年以内に離職する割合は下記のとおりです。
- 大卒者/11.9%
- 短大卒者/18.1%
上記の調査結果から、新卒者のおよそ7人に1人が就職して1年以内に離職しているのがわかります。
新卒1年目の転職で後悔しないための方法
新卒1年目の転職で後悔しないための対策は以下の2つです。
現職を続けながら転職活動を進める
在籍中に転職活動を進めるのが賢明です。
なぜなら、退職後すぐに別会社へ入社できないと、収入に困るからです。
新卒1年目で離職した場合、退職金は支給されないうえ、賞与も1〜2回受け取る程度になってしまいます。
また、社会保険に加入していても失業保険が受け取れないため、注意が必要です。
在籍中に転職活動が難しい場合は、できるだけ求人情報を集めてすぐに転職活動ができるように準備しておきましょう。
転職エージェントを活用してプロのアドバイスを受ける
新卒1年目で転職する際は、エージェントを活用すると以下の5つの利点が得られます。
- ブラック企業に転職しないよう対策を取ってくれる
- 第二新卒者に向けの求人募集をピックアップしてくれる
- 自分の強みやポテンシャルを丁寧なカウンセリングで引き出してくれる
- 自己PR文や志望動機の書き方を丁寧にアドバイスしてくれる
- 就転職活動の悩みを聞いて解決策を提案してくれる
新卒1年目は社会経験が少ないため、自己流で動くと失敗しやすくなります。
一方、転職エージェントを利用すると専任アドバイザーから直接指導が受けられるため、短期間で失敗なく希望条件に合う転職先を見つけられます。
新卒1年目で転職に成功する人の特徴
新卒1年目で転職に成功する人の特徴は以下の3つです。
仕事に対して明確な目標やビジョンを持っている人
仕事に対して目標やビジョンが明確化している人は、転職に成功しやすい傾向があります。
なぜなら、目標やビジョンが明らかになると、自然にやりたいことや強みを生かせる仕事を見つけやすくなるからです。
例えば、目標がプロのWebデザイナーである場合、サイトデザインやコーディングなど、自分が携わるべき仕事が自己分析を通して見えてきます。
自分の目標ややりたい仕事を転職理由に盛り込むこと、企業からも意欲的な人材と見なされ、面接で有利になるでしょう。
自己分析をして自分が持つスキルや強みを把握できる人
転職に成功する人は、自己分析と企業分析を徹底しています。
なぜなら、自分の強みを把握し、自分の適職を明確にすることで転職後のミスマッチを防げるからです。
また、目星をつけた企業の業績や運営動向、労働環境などを調査することで、 自分とフィーリングが合うか判断できます。
もし、自己分析や企業分析に限界を感じている場合は、転職エージェントに登録して専任アドバイザーに協力してもらうとよいでしょう。
キャリア・スキルアップのために地道な努力を続けられる人
自己分析やスキル習得など、キャリアアップに惜しみなく注力できる人でないと、転職の成功は難しいでしょう。
なぜなら、新しい労働環境では、これまでのスキルや経験が通用しないことも多いからです。
特に異業種や高年収の職種では、従来とまったく異なる業務レベルになることもあります。
新しい環境に入る前に即戦力が不十分だと、実力不足が露見して自信喪失につながるでしょう。
希望する転職先で長く働くために、今の自分に何が足りてないかを分析して、不足要素があれば穴埋めしておくことが大切です。
新卒1年目の転職のメリットとデメリット
新卒1年目の転職のメリットとデメリットは以下の3つです。
キャリアをリセットして他職種にチャレンジできる
新卒で就職して3年未満に転職する人を「第二新卒者」と呼びます。
第二新卒者を求めている企業は多いため、正しい転職活動を続けていると、希望する他職種で働けるチャンスは十分にあります。
転職を繰り返すと書類選考に不利になる
転職1年目で離職すると、 転職先に以下の3つのようなマイナス印像を与えてしまい、書類選考で不利になるため注意しましょう。
- アピールポイントが少なく、 即戦力に欠ける
- 仕事に対してストレス耐性が弱い
- 忍耐力に乏しく、どんな仕事も長続きしない
企業は人材育成に対して多額の先行投資をするため、すぐに退職されると莫大な損失につながります。
短期離職経験者は正直な転職理由を打ち明け、会社貢献に役立つ材料を用意して企業からの信頼を獲得するのが賢明です。
職場環境の変化がストレスになる
転職をすると職場環境が変わるため、以下の3つのような心理的ストレスを抱えやすくなります。
- 新しい業務についていけないスキルのストレス
- 上司や先輩との関係に悩むコミュニケーションストレス
- 社風や就業規則などの会社全体のストレス
新しい労働環境に順応するには、以下の2つの対策を試して中長期で働ける工夫をしてみましょう。
- 仕事の悩みを相談できる社内の職員を見つける
- 転職アドバイザーに仕事の悩みを打ち明ける
新卒1年目の転職で利用できる無料転職エージェント3選!
感情に左右されない仕事を見つけるために、転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェントは、専門知識やスキルを生かした仕事を紹介してくれるだけでなく、データ分析やシステム開発のようなロジカルな思考が求められる仕事も紹介してくれるので、感情に左右されにくい環境で働くことができます。
それぞれ強みが異なるので、自分に合うエージェント選びの参考にしてください。
マイナビエージェント|20代・第二新卒向け
マイナビエージェントは、幅広い業種・職種を取り扱う総合型の転職エージェントです。
利用者の半数以上が20代で、若手や第二新卒の転職、キャリアアップを強みとしています。
志望職種・業種が定まっていない人や、漠然と転職を考えている人におすすめです。
求人数(うち非公開求人数) | 約63,000件(約18,000件)(2023年2月時点) |
主な対象 | 20〜30代 |
取扱エリア | 全国 |
取扱分野 | 総合 |
特徴 | ・各業界ごとの専任アドバイザーがサポート ・20代の転職エージェント満足度No.1(GMOリサーチ株式会社調べ・2021年12月) |
パソナキャリア|ハイキャリア向け
パソナキャリアは、人材派遣大手「パソナ」グループの転職エージェントです。
ハイキャリア転職に特化しており非公開求人も多数抱えているため、転職によってキャリアアップや年収アップを目指したいと考える人におすすめです。
求人数(うち非公開求人数) | 60,000件以上(61.0%) |
主な対象 | 20〜50代 |
取扱エリア | 全国 |
取扱分野 | ハイキャリア |
特徴 | ・求人の約半数が年収800万円以上 ・6割以上が年収アップ ・オリコン顧客満足度調査「転職エージェント」総合1位(2019〜2022年) |
エンワールド|外資・日系グローバル企業向け
エンワールドは、求人広告を主力とする大手人材会社「エン・ジャパン」グループの転職エージェントです。
総合型エージェントと比較すると求人数は少ないですが、外資系や日系グローバル企業への転職に特化しているため、国際的に活躍したい人におすすめです。
求人数 | 10,000件以上 |
主な対象 | 20〜50代 |
取扱エリア | 主に東京(一部大阪・神奈川ほか) |
取扱分野 | ハイキャリア 外資系企業/日系グローバル企業 |
特徴 | ・就業後も継続的なフォローが受けられる ・ハイクラスの派遣・契約型にも対応 |
新卒1年目で転職する際の注意点
新卒1年目で転職する際の注意点は以下の3つです。
転職先を知名度で選ばない
以下の2つの理由から、知名度だけで転職先を選ばないのが賢明です。
- 多くの大企業が新卒者採用に尽力 しており、中途採用に消極的だから
- 大手企業は激務になりやすく、早期離職につながりやすいから
中長期的な視点で「何をしたいか」「将来どのようになりたいか」を明確にし、それを実現できる企業選びが転職で成功するポイントです。
収入面ばかりに注目して転職先を選ばない
以下の2つの理由から、収入面で転職先を選ばないのが得策です。
- 高収入の仕事・職種は激務になりやすいから
- 高収入の仕事・職種は専門性や資格が求められることが多く、難易度が高いから
ただし、自分が目指すキャリアの方向性が偶然にも高収入の職業であり、仕事に見合うスキルアップができる場合は問題ないでしょう。
前職を辞めた理由にネガティブ要素を含めない
面接で転職理由を伝える際に、「会社が合わなかった」などのネガティブ要素を含めないよう注意しましょう。
なぜなら、どんな企業でも仕事に意欲的な人材を求めているからです。
例えば、やりたい仕事ができなくて前職を辞めた場合「希望と少しズレた業務を任せただけですぐに 辞めるのでは?」と疑念を持たれてしまいます。
- 短期離職を反省している ことを伝える
- 過去の過ちを繰り返さないために、どのような改善策を考えているかを伝える
- 転職・退職理由にウソを伝えない
- 転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
- 会社のせい、業務のせいと他責にしない
- 第三者の評価や意見を冷静に聞き入れる
新卒1年目の転職に関するよくある質問
新卒1年目の転職に関するよくある質問をまとめました。
新卒1年目で転職するのは甘えになる?
以下の3つのような理由で新卒1年以内に離職した場合、世間から「甘え」とみなされることがあります。
- 担当業務がつまらなかったから
- 通勤が面倒になったから
- 上司や先輩が苦手だったから
一方、目指すべきキャリアビジョンが明確で意欲的に転職活動を続ける場合は、短期離職でも甘えにはならないでしょう。
新卒1年目とはいつまでのこと?
卒業した年の3月から翌年の3月までが、一般的に新卒1年目と定義されます。
(例)2023年3月卒業~2024年3月が新卒1年目
しかし、厚生労働省の「青少年雇用機会確保指針」では卒業後3年までを新卒扱いにすることが記されています。
新卒1年目で公務員に転職できる?
新卒1年目で公務員を目指すのは難しいでしょう。
なぜなら、新卒1年目の公務員試験は、日程的に十分な試験対策ができず、合格を目指すのが厳しいからです。
多くの公務員試験は10月頃にピークを迎えるため、働きながら膨大な勉強時間を確保するのは難しい傾向にあります。
公務員を目指すなら、以下の2通りからどれか1つを選び、時間をかけて試験対策をおこないましょう。
- 1年かけて仕事と学業両立しながら次年度の試験に挑戦する
- 退職後に半年以上かけて受験対策に専念する
まとめ|新卒1年目の転職は慎重に検討しよう
新卒1年目の転職は、早い段階で他職種に挑戦しやすい反面以下のようなデメリットもあり、慎重に検討するのが賢明です。
- 「すぐに辞める」「忍耐力がない」など転職先に悪い印象を与える
- 主張できる実績や実務経験が少なく、書類選考に通過しにくい
- 新しい労働環境にストレスを感じやすい
転職を成功させるには、短期離職の正直な理由を説明し、企業側に貢献できるプラスの材料を提示することが大切です。
「自分は企業に対して何ができるのか」「将来どうなりたいのか」を可視化し、面接時に自己アピールとして伝えると、内定に有利になるでしょう。